サラリーマン投資 2011/10月4週 [投資履歴]
ユーロ圏首脳会議で合意された、欧州債務危機の解決に向けた「包括戦略」が発表されて、マーケットはとりあえず、買い戻しにより上昇。今後どうなるかを考えるために、今回の合意内容をまとめてみました。
合意内容は、
- EFSFの再拡充
- 銀行の資本増強(狭義の中核的自己資本を9%に引き上げ、2012年6月末まで)
- 民間保有のギリシャ国債の50%ヘアカット(債務減免)などのギリシャ支援の拡充
の3つが骨子。
EFSFの再拡充の要旨は以下のとおり。
- 民間のイタリア、スペイン国債投資における一部債務保証
- 新興国、IMFによる投資促進
拡充に関しては、外部資金を呼び込めるかがポイント。
上記のようなところから、EFSFの2000~3000億ユーロを原資として、1兆ユーロ程度を集めたいということらしい。ニュースなどのレバレッジ4~5倍うんぬんという話は、ここから来ています。これによって、ある程度の余裕を持って、ギリシャ支援および銀行の資本注入を行うことできるようです。
銀行の資本増強については以下のとおり。
- 11月中に資産内容の厳密化、資本増強を2012年6月末までに実施
- 資金繰り支援
となっており、金融安定化に向けた対策がポイントになっています。
それでは、どれくらいヤバイ銀行があるのか?うちは大丈夫みたいなことを言っている銀行が多いようですが、デクシアの件もあり、再度のストレステスト実施は必須。各銀行の自己資本などについては、以下のような感じらしい。
以下は、日経ヴェリタス2011年10月23日号から。現状、シナリオBが進行中です。
ギリシャ支援の拡充については以下のとおり。
- 現在160%の国内総生産(GDP)に対する債務比率を、2020年までに120%に低下(支援延長)
- 民間保有のギリシャ国債の50%ヘアカット(債務減免)
ギリシャでは断続的にデモなどが起きていますが、歳出削減などが、しっかりと行われるかがポイントとなりそうです。
今回の内容をみると、まずは、ギリシャ問題の解決、を想定していることがわかります。
銀行のコアTier1 9%にしろ、EFSFの1兆ユーロにしろ、ポルトガル、スペイン、イタリアに問題が拡散した場合、前提条件が崩れてしまうので、こうした国々の財政再建などのニュースをウォッチしておく必要があります。包括戦略によって、ユーロの債務危機自体が収束するというよりは、時間稼ぎができるスキームが発表されたというのが、正しい表現のようです。
新規購入
投資信託で、先進国債券インデックス、天然資源エネルギーを定期買い付け。
資産自体は、含み益および買付により、
先週比 6.01%、134週前からは、537.44% の増加。
大幅反発。EUの包括戦略発表で、マーケットは買い戻し優勢。資源エネルギーが+7%、新興国が+5%、先進国が+4%、日本株が+5%ほど改善しました。ADRも、VE以外はすべて含み益となっていますが、VEの割合が大きいのでプラス幅は小さい。
為替は、ドル安傾向のまま。ドル円の高値更新は続いていますが、まだまだ行くだろうというのが大筋。
QE3期待が言われていますが、アメリカもお金がないので最終手段とみていますが、EUの包括戦略発表で、当面のユーロ安は止まったので、今度は、ドル安トレンドを作りたいという意図が透けて見えてきます...
来週も、G20首脳会議、ISM製造業景況指数、米雇用統計、FOMC、とイベント盛りだくさん。当面は、アメリカの経済指標がUSドルの動きを左右しそうです。
引き続き、国内の企業決算発表がゾクゾクw、注目どころはこんな感じで。
先週発表された持ち株については、まずまずの内容が多かったが、どちらかというと、ユーロの問題で大きく動いたので決算はあまり材料とならなかった。
10/31 DeNA、アサヒホールディングス、東芝、パナソニック、日東電工、海運三社
11/1 昭和電工、三菱ケミカルホールディングス、エーザイ、日立製作所、三菱商事
11/2 ソニー、日産自動車、住友商事
11/4 日本水産、日本海洋掘削、テラ、カルソニックカンセイ、リロホールディングス
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