サラリーマン投資 2012/3月4週 [投資履歴]
東京電力の電気料金値上げの話題が、各メディアで取り上げられています。
マスコミ自体の論調は、東電は値上げを言う前にやることがあるだろう、というものです。東電だけの問題ではないですが、
その施策の一つとして、
割高なLNG(液化天然ガス)輸入価格のコスト抑制
というのがあります。東電の値上げ自体にも、色々言いたいことはあるのですがw、いろんなところで叩かれてるので、敢えて、ここでは取り上げず、
日本の天然ガスの現状について、簡単にまとめてみました。
日本のLNG(液化天然ガス)輸入平均CIF価格は、おおよそ15~17ドル。CIF価格とは、運賃や船荷保険料を上乗せした価格のことです。
LNGのスポット価格はおおよそ15ドルとなっています。下の図のとおり、LNG価格は原油リンク価格になっており、
ホルムズ海峡の問題などで、石油とガス価格の連動自体が問題にもなっています。
左のコモディティ価格にもあるように、現在の、アメリカの天然ガス価格は、2ドルの前半。欧州のNBP価格は9ドルあたりとなっており、北米の価格は、2ドルを切るのではないかという見方もあります。
こうした点から、日本は、なぜこんな割高なLNGを購入しているのか?、という話になっています。
原因は、
原子力を推進してきたこともあり、プライオリティとして、3番目だった天然ガスに対するコスト意識の低さ、各企業による個別購入により、スケールメリットを生かせない調達力の弱さに加え、
「燃料費調整」の名目で、簡単に、価格転嫁できたことも、コスト意識の低さにつながっている
と考えられています。
そこで、シェールガス革命によって価格が下がっている、北米のLNGの輸入をすべき、という話題になっているわけです。
日本同様、エネルギー高騰に悩まされている韓国が、アメリカとのFTA締結により、いち早く北米のガスの輸入を開始していることで、日本の戦略性のなさが改めてクローズアップされています。
とはいえ、下記のように、LNG輸入にたいして様々な意見があります。
ポイントとしては、
- 現状のように、北米のHenry Hub ガス価格が今後も低廉化しつづけるとは限らず、どちらかというと、過去の値動きをみると、それなりのボラティリティがある
- 今後、オーストラリアからのLNG輸入がより期待されている
- ヨーロッパとガス価格で揉めているロシアや中央アジアからのパイプラインガスは、ロシア、日本両国にとって、エネルギー政策や外交面においてメリットがある
- 権益を獲得し、上流工程・輸送・下流工程までのバリューチェーンを確立することで、価格変動リスクを抑える
などがありますが、
エネルギー問題は、政治問題化しやすく、参画するプロジェクトの精査を誤ると、
輸出国の資源ナショナリズムに巻き込まれたり、効率が悪い地域への投資を行うと、価格競争力の欠如などから大きな損失を生むこともあり得ます。
そうした様々リスクを考えると、天然ガス輸入において、決定的な解決策があるわけではありません。
とはいえ、日本のエネルギー政策として、
原子力発電をどうするか、
が、天然ガスなどのそのほかのエネルギー政策に大きく影響します。まず、そこをしっかり決めておく必要があると思われます。
再生可能エネルギーだけで、エネルギーをまかなえると考えている専門家がほとんどいない現状、
日本において、天然ガスを巡る議論は、これから、さらに活発になっていくように思われます。
投資ブログなので、
天然ガス輸入増加で、恩恵がありそうなものをピックアップ。 国内企業だと、以下のようなところが注目かなと。詳しくないので、中小型株を中心に、ちょっと本格的に調べたいと思っていますが...
プラント、基地の製造関連では、千代田化工建設、日揮、IHI、住友精密工業
タンクメーカーでは、 トーヨーカネツ
保冷技術の明星工業やガススタンドなどの加地テック、ガスタービンのトーカロ、LNG造船メーカーでは、三菱重工、三井造船
それ以外だと、東京ガス、三井物産、三菱商事、三井海洋開発、伊勢化学工業、関東天然瓦斯開発
新規購入
投資信託で、天然資源エネルギー、先進国債券インデックスを定期買い付け。
積み立て履歴みたら、色々間違ってた...orz.
先週は、欧州新成長国、アセアン成長国と先進国株式インデックスを買い付けていた。
新興国インデックスの積み立ては来週だし...、ボケとる...
FX USD/JPY 82.400(20), 82.000(10) LONG
押し目を拾ってみました。指し値で入れましたが、おもったより下げるので嫌な感じwでしたが、3月ミシガン大学消費者信頼感指数がちょっと強めにでたのが幸いしました。
81.500 を下に抜けてきたら、タイミングをみて切るつもりでしたが、
リーマンショック後は、どういうアノマリーかは知りませんが、4、5月にその年のドル円の高値をつけています。ということで、ちょっとそのアノマリーのこともあり下抜けの確率は低いとみて、多めにエントリー。少し長めで持ってみようとは、思っています。
利益確定
FX GBP/JPY 132.35->131.0(10) +135,000
ストップロス。引っ張りすぎました...。長く持つつもりじゃないので、ある程度下げところで、一旦、決済すべきでした。
それ以外では、デイ&スイングで、
EUR/JPY、EUR/USD のSHORTで2勝、USD/JPY のLONGで1敗で、+309,255
指してた EUR/USD SHORT(20) 1.33800 -> 1.32800 がとれたのが大きい。
資産自体は、含み益および買付により、
先週比 0.19%、156週前からは、672.86% の増加。損益の内訳は以下の通り。
横ばい。
FXでコツコツいってます。会社から帰宅してからがトレード時間なので、デイトレは、なかなか難しいです。疲れもありますし...、
なので今週は、指し値で入れて約定したもの多かったので、チャートもあまり見ずにすんでいます。無理せずやっていきたいと思っていますが、今は、環境は悪くないと思うので、しばらく、トレンドに沿っていれば、あまりチャートに張り付かなくても、大丈夫な気はしています。
株式については、
先進国を中心に資産自体は小幅に増加していますが、FXを除いても、評価益自体は小幅に減っています。日本株は、配当落ちにも関わらず、なんとか踏みとどまった感じで、なかなか強いという印象です。
新興国は、ハンセンが上海に引きずられて-2%下落、アセアンが+1%、MENAが+2.5%とまちまちでした。
海外個別株では、通信が小幅下落。GFA は、引き続きダメダメですが、
気になるのは、天然資源エネルギーの-2.5%下落で、引き続き軟調な動きになっています。おかげで安く買えたのですが...、リバランスしたい。
ニュースとしては、
欧州屈指のエネルギー会社である、フランスのトタル社が運営する、北海のスコットランド沖ガス田採掘でのガス漏れ。
55ドルあった株価が、一時50ドルをわりました。
ガス田からでる余剰ガスを燃やしているフレアに、漏れたガスが引火すると大爆発する危険もあり、従業員はすでに退避しており無人の状態で放置されています。トタルの広報は、フレアへの引火を食い止めたと発表しているようですが、ガス自体はまだ漏れているようです。続報をチェックしたいと思います。
日本ではあまりニュースになっていないようですが...、あいかわらず、アメリカと韓国しかみてないのな...w
シャープと鴻海精密工業(フォックスコン)の業務提携。
シャープの状態をみると、どこかと組む可能性が高いとみていましたが、日本企業ではなくフォックスコンと組みましたか...、日本企業からすると、シャープと組むメリットは実際あまりないといえばない、アセット的にみて...。
フォックスコンと日本企業の関係は以前より広範囲に緊密になっているので、提携自体それほど悪くないと思っています。もちろん、技術流出などの懸念はありますが、日本企業がどのアジア企業と組むかを考えると、よい選択だと思います。日本人と考え方や道徳観も他の地域と較べて、似ていますし。
ただし、シャープ自体がどうあるべきなのかは、現状、イマイチ見えてきません。
シャープブランドは、日本のテレビ市場、中国の一部では高いと思いますが、ヨーロッパや北米では、有象無象の一つでしかない状態です。その国内の強さも、液晶テレビ=シャープ(亀山ブランド)というもので築かれたものなので、次世代のテレビもしくは、他の製品で同様な地位を築けるかどうかは、なかなか見通すことはできません。
フォックスコンとの提携で、資金的な不安はまずは解消されたようですが、 アクオスというブランドが、このまま国内でトップたり得、ワールドワイドで広がっていくかは、全く予断を許さないと思います。
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